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最終更新日22/05/27

コラム

コラム443

形見

    友人から譲り受けたビートを約11年ほど維持していますが譲り受けた当時は、エンジンのオイル漏れが酷く整備にお金がかかる為に廃車にする前提の車を譲り受けたのでかなりボロボロ状態で修理を繰り返しながら今まで維持して来ました。

故障個所、消耗箇所を一つ一つ直していく事で性能回復が体感出来るのでメンテナンスが面白いと感じましたし その修理過程で工具を揃えたりと車弄りを楽しみました。

自分で出来る箇所は自分で作業するので「メンテが面白い」と感じる事が出来ました。

ある程度性能を回復した頃、 元オーナーの友人とも付き合いが疎遠になっていたのでビートを譲り受けてからの経過報告や試し乗りの機会も無いままであり、その内、連絡して状況を話そうとは思うもの先送りになっていました。

他の友人に聞いた話では私の実家にビートが停まっているのを元オーナーの友人も知っていたので維持し続けている事は知っていた様です。

私の方が落ち着いてきたので連絡を取って昔の様に遊ぼうかと思っていた矢先、その友人が事故で亡くなった事でビートの事後報告が出来ないままになってしまいました・・・・。

譲り受けたビートが友人の「形見」みたいになってしまいました。

そもそもビートを譲り受けた時はこんなに長く乗り続ける訳でもなく、まさか形見になるとは・・ 譲り受けた当初は夢にも思いませんでした。

友人が亡くなった際に実家を訪れご家族に譲り受けたビートを未だに維持している話をした所、 「ぜひ見たい」と言う 事でしたので保管場所を教えた所、ご家族(親兄弟)でビートを見に行ったそうです。

ご家族も未だに現存しているとは思っていなかったみたいで驚いていました(この時で友人がビートを手放したのは10年以上も前ですから)。

普通であれば家族の元乗っていた車をご家族がわざわざ眺めに行ったりはしないので、若くして亡くなってしまった事が当人の接点である車を見に行って故人を偲んだりしたとなると今までビートを維持して来た事が良かったと思う反面、こんな事になる為に維持して来た訳ではなかったので少し考えさせられます・・・・。

譲り受けた際のナンバーをそのまま引き継いでいるので番号が2けたナンバーのままなので昔から登録を続けている車になっています。

確か友人が新車の8年落ちで購入してから合計年数で20年以上経過しています。

友人が乗っていた期間よりも私の方が長くなりました。

車は消耗品であり趣味だとしてもいずれ壊れたりして無くなるものであり、それを動体保存し続けるのはオーナーに趣味性が無いと難しいです。

個人的な車の趣味が今回のような結果になったとは言え色々と考えさせられたりもします、私個人としてはこんな事になるとは夢にも思いませんでしたが、趣味としてビートを今まで乗り続けた事は楽しかったと個人的には考えています。

今暫くはビートを維持して行ければとは思っています。

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